急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は自然治癒しにくい病気です。

急性副鼻腔炎は、初期であれば抗生物質の投与だけで済む場合もあります。

 

ですが、慢性化してしまうと、膿や鼻粘膜が肥大化した鼻茸を除去するための手術などが必要になってしまいます。

 

昔は上唇の裏側の歯茎を切開して、さらに骨に穴を開けるという大手術が必要でした。

 

 

この方法は、唇の感覚がマヒするなどの後遺症リスクがあったため、最近は鼻からの内視鏡で行うのが普通です。

 

副鼻腔炎は、自然治癒はしにくい病気です。

 

インフルエンザや風邪をひいたときなど、副鼻腔炎の症状が出た時には、耳鼻咽喉科で早く治療を受けるようにしましょう。

 

早めに治療を受けられれば簡単な鼻洗浄と投薬による治療で治すことができます。

 

慢性化したり、重症化してしまうと、自然治癒は到底望めず手術が必要になるので、その前に治してしまいましょう。

急性副鼻腔炎治療に必要な治療期間

急性副鼻腔炎が疑われるときには、初診時にファイバースコープを使って鼻の中をまず診察することから始めます。

 

また、急性副鼻腔炎の診断にはレントゲンも必要です。

 

レントゲンの被ばく量は極々少量なのでレントゲン線被ばくも心配は要りません(乳児と妊婦は別です)。

 

これを撮らないと急性副鼻腔炎の診断を確定することが難しくなりますから、月1〜2回はレントゲン撮影を受けてください。

 

治療開始の際は、10日間から2週間は殺菌性の抗生物質を服用します。

 

薬の効果を確かめながら服用するので、5〜7日ごとの通院も必要になります。

 

効果がみられなければ、薬を変更します。

 

 

鼻は耳と違い、患者が鼻をかんだ直後などのタイミングによって、状態が変わってしまいます。

 

なので、患者さん自身の感想や、大人の家庭での観察による意見も必要になります。

 

できるだけ正確な観察ができると医師にとって大きな助けになります。

 

具体的には、鼻水がでなくなった、痰が溜まったような咳が減った、黄色い鼻汁が透明になった、などという意見があると助かるのです。

 

治療期間が2週間たった後、白いやや粘っこい感じの鼻水になってくれば、再度ファイバースコープやレントゲンで、治り具合をみます。

 

おおよそ60%くらいの方は、ここで完治します。

 

まだ治療が必要なときには、「抑制性の抗生剤クラリスロマイシン」に変更して薬の服用を続けます。

 

ここで治療を継続することが大事なので、是非とも頑張って頂きたいところです。

 

ここから治療期間が2週間経つと、90%の人が完治します。

 

それでもダメなら、薬の服用を2か月続けます。

 

治療期間が3か月たっても治りきらない場合には、CTを撮ります。

 

患者の希望や治療に関する意見もあるでしょうから、それを確認します。

 

痛みを我慢できる患者には、注射針を副鼻腔に入れて直接副鼻腔を洗浄する治療法をとることも考えます。

 

治療期間4〜5か月たっても完治しない時には、じっくり腰を落ち着けた治療が必要になるので、薬をやめて自然治癒力に任せたりもします。

 

長期化することを書いたので不安を感じる患者もいるかもしれませんが、急性副鼻腔炎は100%の治癒率はない病気です。

 

でも、悪い結末ばかり考えても仕方ないですから、その時には医者と患者とでしっかり相談しましょう。

慢性副鼻腔炎の治療薬

慢性副鼻腔炎になっても、症状が軽かったり、中程度でも症状が比較的重くなかったり、発症して間もない時の治療法としては、鼻汁吸引、上顎洞洗浄、ネブライザー(噴霧器)での抗生物質の噴霧などの局所治療か、薬による薬物療法などの治療法を行います。

 

炎症を抑えるためには、消炎作用や膿を溶かして排出させることのできる消炎酵素剤を使います。

 

最近は免疫機能を向上させ、鼻からの分泌物を抑えるマクロライド系抗生物質が用いられるようになりました。

 

マクロライド系抗生物質は、3〜6か月の間少量ずつをずっと使う治療になります。

 

この薬が登場することで、副鼻腔炎の薬物療法はかなり進みました。

 

その他には、粘膜の線毛を活性化させて膿を排出する線毛機能改善剤なども使われています。

 

効果的な薬が出そろってきたことで、軽度の慢性副鼻腔炎は3〜5か月程度あれば症状を改善させることができるようになりました。